老朽化マンション問題

日本初といわれている分譲マンションが建設されたのが1953年で、今から69年間のことです。マンションが建設され初めてから約70年が経過し、国内では建築後すでに40年、50年と経過した高経年マンションが急増しています。一般的には建築後年数が経過し、老朽化が進むにしたがって価値はは低下します。転居の為に売却しようにも高額では売れず、入居者の高齢化も進みそして、入居者が亡くなった後は空き家となり、分譲マンションにおける空き家問題も発生すると報道番組をみました。

老朽化マンション戸数の把握

現在、日本全国には多くのマンションが建設されていますが、その築年数は実に様々です。新しいマンションが急ピッチで建設される一方で、古い物件が増えてきていることが現実です。そのため、管理者の負担も大きくなっているようです。

設備の劣化や不具合の発生

マンションの設備は、年々少しずつ劣化していき、劣化のサインは至るところに現れます。例えば、古いコンクリートにはひびが入り、ひび割れをそのままにしておくことで、雨漏りの発生リスクが高まります。また、表に出ていないので意外に気が付きにくいのが、配管の老朽化です。排水管が古くなると、中身に詰まりが生じてしまい、給排水の機能にも問題が出てきます。老朽化に気が付いた時には、多額の費用をかけて修理する必要があります。

管理費や修繕費負担の増大

一般的に、どのようなマンションの場合でも、管理費や修繕費は数年おきに上昇していきます。管理費を上げることで、居住者の負担が増えてしまい、居住者が離れていってしまうというケースも多々あるようです。一方で、大規模改修を繰り返してきた老朽化したマンションは、今後の修繕計画に問題があったり、管理費の不足により、区分所有者の負担割合が多くなっている可能性が高いです。今後、中古マンションへの引っ越しを検討している方は、金額だけではなく、耐震性もぜひ考えて頂きたいと思います。

空室率の増加による廃墟化

人気が高いマンションであれば心配はいりませんが、入居者が少ないマンションは、老朽化を加速させる不安要素を持っています。一般には、マンション内の空室率が30%を超えると、修繕費や管理費が不足して管理組合が機能しなくなり、マンションのスラム化や廃墟化が進んでしまうと言われています。法律では、不動産の所有権を放棄することができないため、税金や管理費、修繕費などを払い続ける必要があります。したがって廃墟化したときに、マンションの管理・経営をどのように進めるべきなのかを、考える必要があります。住まい探しの際にはその地域にとって購入金額が妥当なのか、安い場合はどうしてなのか専門の意見を聞きながらお住まい探しすることをお勧めいたします。