【不動産の豆知識】税務署からの「お尋ね」が来たら、どうすれば良いのか?2

マイホームを購入や増改築した時にやってくる税務署からの「お尋ね」について、今回は夫が一人で資金を出した場合のチェックポイントをお伝えします。

収入に比べて高い家の時は、その理由も書く

夫名義の預金やローンだけで購入費用をまかない、家や土地の名義も夫単独になっている場合は、特に問題は生じません。

ただ、これは他のケースでも同様ですが、買った家や土地の値段が本人の収入レベルに比べて高すぎる時は、税務署の目も厳しくなります。

特に、事業者の場合など、収入に対して購入物件の値段が高すぎると、これまで申告していない所得があったのではないかと疑われ、脱税の可能性を過去数年にさかのぼって追及される、といったこともあります。

「お尋ね」には収入レベルとして「資金を買い入れた年の前年の所得」を記入する事になっています。そのため、たまたまこの年の所得が少なかったり、買った年に臨時収入があったような場合には、一見すると収入と物件のレベルが見合わないことがあるかもしれません。

そんな場合には、その事情を「年間所得金額」欄の余白等に記入しておいた方が良いでしょう。

ローン金額・利率もチェックされる⁉

また、ローンについても、その人の収入からみて返せそうにないほどの額を借りていると申告している収入の他にも収入があるのではないかと疑われることがあるようです。

それに、ローンの利率が通常より低すぎる時も税務署に目を付けられることがあります。隠し所得を貯めて作った多額の隠し預金が担保になっているのではないか、と考えられるからです。

さらに、手持ち現金からの出費が2000万円以上といった、収入からでは考えられないほどの額になると、それは申告せずに貯めたお金ではないかと疑われる場合があります。たまたま事情があって多額の現金が手元にあったような場合は、「支払金額の調達方法」の欄外に、その理由を書いておきましょう。

逆に、手持ち現金が多すぎるからといって疑われるのを恐れて、不動産事業者に支払う直前に預金する人もいるかもしれませんが、税務署に預金口座を調査されると、かえって厳しくそのお金の出所を追及されることになりますので注意しておきましょう。

次回は、夫婦二人で資金を出し合った場合について解説します。